リビングで使う照明としてかなりの種類の電球型LEDを購入してきた。リビングで使う照明は、撮影用や作業用とは違い色温度が低いほうが落ち着いた雰囲気になる。
特にダイニングで使う照明は演色性の高さが重要になる。料理の色はきれいに見えた方がいい。
ここで紹介しているLEDは全て実際に購入して使用している。
目次
電球型LEDについて
見るべきところ
- 色温度(ケルビン)
- ちらつきの無さ(フリッカーレス)
- 演色性(物が正しい色で見えるかどうか)
- 配光や明るさなど
- 口金のサイズ
各スペックはメーカー記載のもの。フリッカーについてはシャッタースピードを調整したカメラで目測している。2012年以降はちらつき規制が実施されているので、以前のように粗悪な製品は少なくなった。
購入したメーカー
- パナソニック
- 東芝
- バーベイタム(三菱)
- オーム電機
- アイリスオーヤマ
- ヤザワ
- 東京メタル
- ビートソニック
- IKEA
電球型LED各製品の詳細と使用感
パナソニック
- 色温度2800ケルビン
- チラつき無し
- 演色性Ra80
- 210ルーメン(20ワット電球相当)
- 口金サイズE26
- 消費電力4.4ワット
かなり初期の頃から販売されていたフィラメントを模したLED電球。発売された当初はフィラメント型が珍しくかなりの数を購入した。当時建築雑誌でもよく見かけた。
白熱電球と比べると根元の白いパーツが目立つ。また照度に対して色温度がちょっと高すぎるように感じる。
照度は低いので装飾用にするか、多数用意する必要があるだろう。
東芝
LDR6L-W-E11/3(広角)
LDR6L-M-E11/3(中角)
- 色温度2700ケルビン
- チラつき無し
- 演色性Ra92
- 420ルーメン(広角は260ルーメン・中角210ルーメン)
- 口金サイズE11
- 消費電力5.8ワット
スポットライトとして大変優秀。演色性が高いのでダイニングにも壁の絵にも使える。チラつきも全くない。指向性があるハロゲンランプの代替に最適。
観葉植物を照らしたり、直接目に届かないよう狭い範囲でインテリアを見せたいときに良い。拙宅の半数はこのライトを使っている。
バーベイタム (三菱ケミカルメディア)
LDA2R-G/FCV2(ビックカメラだとLDA2R-G/FCV1)
- 色温度は赤色系と記載(2200ケルビン程度に見える)
- チラつき無し
- 演色性Ra80
- 230ルーメン(20ワット電球相当)
- 口金サイズE26
- 消費電力1.8ワット
フィラメント型電球としては最も出来が良いように思う。白熱電球の場合、照度が下がると色温度も下がるのだがそれもよく再現できている。
装飾用ならRa80でも十分だが、もしRa90以上であれば白熱球の代替としてなんら遜色ない。フリッカーも無く色温度も照度にマッチしているし、明るさのバリエーションも複数ある。そのうえ低価格だ。
フィラメント型LEDの場合、照度が低くても色温度がそのままの製品が多い。本来タングステンに電気を流せば、その量に応じて色温度も変化する。100ワットであれば3000ケルビンぐらいだろうか。
タングステンなりカーボンなり、抵抗体に電気を流して発光させている都合上、フィラメント型電球をリアルに再現するなら照度に合った色温度であることが望ましい。
照度と色温度がマッチしている上、チラつきも無くLEDにありがちな放熱板もみえない。演色性も悪くない。さらに消費電力もとても少ない。かなり優秀な製品。
オーム電機
- 色温度は電球色(2700ケルビン程度に見える)
- チラつきは無し
- 演色性81Ra
- 682ルーメン(60ワット電球相当)
- 口金サイズE26
- 消費電力6.2ワット
安い。800円台で買える。その上スペックもとても優秀。ある程度の指向性を持ちつつ、柔らかく広がりのある光源なので影が出にくい。
部屋の全体的な照度や、暗い部分への補助として最適。60ワット相当にしては色温度が少々高いように感じるものの、直接見せる装飾用の照明ではないのであまり問題ない。
拙宅では補助用としてかなりの数を設置している。光源を主張させず照度だけ欲しい、そんな用途に最適。
アイリスオーヤマ
- 色温度は電球色相当(2700ケルビン程度に見える)
- チラつきはわずかにある
- 演色性80Ra
- 810ルーメン(60ワット電球相当)
- 口金サイズE26
- 消費電力7ワット
- 調光機能あり
チラつきの原因は調光機能から来るのかもしれない。他のメーカーのLEDでも、調光機能ありだと少々チラつくようだ。とはいえPSEマーク付きなので人体には影響のない基準を満たしている(はず、自己申告なので)。
調光機能のある照明器具が少ないので、導入数も少ない。
ヤザワ
LDA8LGY(乳白色)
- 色温度は電球色相当(3000ケルビン程度に見える)
- チラつき無し
- 演色性は不明(Ra80?似た機種から推測)
- 810ルーメン(60ワット電球相当)
- 口金サイズE26
- 消費電力7.5ワット
ヨドバシでしか売ってないようだ。細かいスペックは不明だが格安だったので買ってみた。当時は800円台で買える電球は限られていたので、トイレなど限定的な場所用に買ってみた。
今(2019現在)ならイケアで同価格帯で手に入るのでそちらも検討したいところだ。
東京メタル
LDA7LSV60W-TM(シルバーボールの一般電球)
LDG7LSV60W-TM(シルバーボール95mmのボール電球)
- 上記二つともシルバーボール
- 色温度は2700ケルビン
- チラつきはわずかにある
- 演色性Ra80
- 810ルーメン(60ワット電球相当)
- 口金サイズE26
- 消費電力7ワット
- 調光機能あり
シルバーランプ、シルバーボール、Tミラーなど様々な呼び方があるが、ガラスの半分をアルミ蒸着で反射面にしてある電球。フィラメントが直接見えないので電球だけで間接照明になっている。
やはり調光機能ありのためなのか、わずかにチラつきがある。が人体に影響があるほどでは無く当然PSEマークあり。
LEDのシルバーボールはとても珍しく、選択の余地はあまりない。そんな中なかなか優秀な電球だ。
2つのサイズがあるが、一般電球に比べ95mmのボール電球型の方は、フィラメントの見える範囲が多い。眩しさを抑えたいのであれば一般電球サイズであるLDA7LSV60W-TMを選択した方が良い。
ビートソニック
- 色温度2200ケルビン
- チラつきはわずかにある
- 演色性Ra88
- 150ルーメン(15ワット電球相当)
- 口金サイズE17
- 消費電力2.5ワット
- 調光機能あり
Only OneとかSiphonとかBall50とか株式会社ビートソニックなどと書かれている。価格は高め。家電というよりインテリアよりの印象。
照度がかなり低く装飾用のランプに最適。色温度が2200ケルビンで照度とのマッチングも非常に自然。装飾用にしては演色性もとても良いRa88。これは素晴らしい。
一つだけ気になるのはやはり調光対応の為か、わずかにチラつきがある。もちろん2012年以降のPSEマークありの製品なので肉眼で感知することなど無い。
非常に低い照度であるため使用箇所が限定されるが、暗めの白熱球をよく再現できている。カフェやバーの雰囲気にぴったりな美しい電球だ。一般的な売れ筋とは違いニッチな需要に応えてくれるのはとても貴重だ。
また他のモデルにシルバーボール(Tミラー)があり、カラーもシルバー、ゴールド、カッパーとこれまたニッチなラインナップが素晴らしい。
演色性は十分高いので、完全なフリッカレスとなれば最強の電球かもしれない。照明器具に、電源と並列にコンデンサーを加えるような工作をすればチラつきはなくなるのだろうか、、
IKEA(イケア)
LUNNOM(ルッノム)600ルーメン 603.545.74
- 色温度2200ケルビン
- チラつき無し
- 演色性CRI80オーバー(Ra80以上)
- 600ルーメン(48ワット電球相当)
- 口金E26
- 消費電力5.5ワット
イケアのLED電球の質が急激に良くなっている。少し前までは放熱板が剥き出しだったりフリッカーが激しかったりで、安いだけでとてもじゃないが購入する気にならなかった。
しかしここ最近、ランプの質が劇的に向上している。照度と色温度のバランスも良く、チラつきも無く演色性も良い。
さらにシルバーボール(Tミラー)のラインナップも複数あるのが希少だ。スウェーデンというお国柄なのか照明へのこだわりを感じるラインナップだ。
その上安い。オームの電球より安いかもしれない。799円税込だ(2019/4現在)。
電球型LEDまとめ
LEDの普及し始めた頃はチラつきがひどい製品も多く、体調不良が問題視されていた。演色性も低く、低電力で明るいだけのLEDを家庭で使うには課題が多かったように思う。
ここ数年でフィラメント型の電球の種類が増えた。潜在的な需要があったからだろう。
ここまでくればオーダーメードもありなんじゃないかな、と思う。
- LED素子の選択(照度・色温度・演色性)
- ガラスの形状と色(クリアやミラーや、フロストやミルクガラス!など)
- 口金のサイズ
大量生産しないと単価が高くなるだろうから、パーツを選択できる組み立てキットにしたらどうだろう。LEDと口金をカチッとはめて、ガラスをくるくると回して装着したら完成。