どんな豆でもほんのちょっとの工夫で美味しく淹れられる。それは道具をちょっと変えるだけでいい。酸味の強いもの、コクの深いもの、スパイシーなもの、フルーティーなもの、それぞれ好みのコーヒーがあると思う。コーヒーはこだわれば豆を煎るところからだと思う。その豆をミルで挽いて香りを楽しむ。
しかし、コーヒーは大好きでもそこまで手間も時間もかけられない事のほうが多いのではないだろうか。スターバックスで選んだ豆を店頭でペーパードリップ用に挽いてもらって家で楽しむ。そんな人は多いのではないだろうか。
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ドリッパー選びが味を左右する
ペーパードリップをするとき、大抵は陶器かプラスチックか、とにかくペーパーの外側が壁で塞がれているものが多い。それだとコーヒーを淹れたときに出るガスが外に抜けず、すべてコーヒーの中に出てしまう。ガスはできれば外に出したい。そこでアウトドア用のスプリング状のコーヒードリッパーを使う。
本来、薄く折りたたんで持ち運ぶ為に作られたものだと思うが、大きな隙間はガスが抜けるのに丁度良い作りだ。そのうえ洗浄も楽で清潔だ。普通のドリッパーは細いところがなかなか洗いにくいのだが、これはスプリングなのでどこでも手が届くしすぐ乾く。ステンレスなので落としても割れない。アウトドアとしてだけでなく普段使っても都合が良く、本当にすばらしい製品だ。
スプリングが円錐状なので、ドリップ用のペーパーも円錐である方が望ましい。そこでHARIOのV60だ。
ペーパーはコーヒーの通り道なので、信頼できる品質のものを選びたい。
これなら円錐のドリッパーとぴったりあう。ペーパーがスプリングの隙間から露出するのでガスが外に逃げて雑味がコーヒーに落ちなくて済む。
なんてことない、たったこれだけの工夫だ。あとは普通の道具で良い。
日々のコーヒーを便利にする道具たち
味を左右しなくとも、どうせなら使いやすい道具を選びたい。
まずお湯を沸かすにあたって。ガスで沸かしても良いが、炎でお湯を沸かすのは少し効率が悪い。水だけでなく外の空気にも熱が奪われるからだ。
その点電気ポットなら熱を外に漏らさず水だけに伝えられる。これは効率がいい。お湯が沸けば自動的に加熱が停止するので安全で便利。ティファールなどが有名だが、実はタイガーのわく子もなかなか優れた製品だ。お湯の注ぎ口が尖っていてコーヒーを淹れるのに丁度良いのだ。倒してもこぼれなかったり本体も熱くなりにくかったりするのは日本製ならではの安全性だ。魔法瓶ではないので保温性は期待できないのだが、コーヒーを淹れるのには問題ないだろう。
わく子、すばらしいネーミングだ。
コーヒーの豆(粉)を保存できるいわゆる茶筒だ。保管の際、コーヒーの粉が湿気を吸って風味が落ちるの防ぐため、しっかり密閉できるものを選ぼう。
コーヒーキャニスターと検索すれば色々出てくる。
こちらはコーヒー用の計量スプーンだが、持ち手が短いのでキャニスターの中に放り込んでおけるので便利。毎日使うものなのでしっかりしたものを選びたい。
以上で道具は出揃った。
実際の淹れ方の手順
ここからは蛇足だが「一人分」の淹れ方を。直接カップにドリッパーをセットするので洗い物も少なくて済む。
- わく子に水をいれてスイッチを押す(沸いたら自動ストップする)
- カップにドリッパーとペーパーをセットする
- 軽量スプーンで正しい量の粉を入れる
- お湯が沸いたら最初は粉にまんべんなくお湯を注ぐ
- 最初に注いだお湯のラインを超えないようゆっくりとお湯を継ぎ足す
- カップ一杯まで抽出できたら完了
しっかり濃いコーヒーを抽出する為には、お湯を一度にたくさん注がないようにするのがコツだ。中心の粉が一番濃い部分をお湯が通るようにしたいからだ。
こだわればもっと手間をかけるのだろうが、道具選びに手間をかけてみるのも楽しいものだ。