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Fuzz Face ゲルマニウム版(AC128)

 ゲルマニウムトランジスタPNPを使ったファズ(ファズフェイス)を作った。
 webをざっと見回しても、ファズフェイスについてはたくさんの考え方があるようで、実に様々なバリエーションの制作記事がある。ファズフェイスをベースにしたクローンがそのまま別の名前のエフェクターとして製品化されたり、一部回路を改変したMODなんかもある。回路がシンプルだから知識の浅い俺のような者でも作りたくなってしまうのだから、ハイレベルな記事からそでないものまで本当にたくさんあるのだ。
 回路については細かい計算はおいといて(計算したにはしたが)要点だけ記しとこう。
  1. ゲルマニウムトランジスタはある程度選定しとく
  2. トランジスタのhfeのバラつきに対応するため、初段のトランジスタのコレクタの抵抗(R1b)をトリマとする
  3. 二段目のトランジスタのコレクタ-グランド間の電圧が4.5VになるようR1bを調整する
FuzzFace-PNP
  • R1a 10k
  • R1b 50kトリマ
  • R2 8.2k
  • R3 470 Ohoms
  • gain 1k pod
  • vol 100k pod
  • C1 2.2μF
  • C2 22μF
  • C3 0.01μF
  • Q1 and Q2 AC128
抵抗は全て金属皮膜の1/2Wにしてみた。無駄にでかい。
 なぜこのような考えに至ったか、簡単に記しておこう。
 各抵抗などの定数はEMHのサイトの自動計算で求めればOK。問題はトランジスタの増幅率のバラツキをどうするかだ。このへんがさまざまなバリエーションを生んでいる原因のように思う。回路を書き直したり、負帰還?エミッタフォロワ?飽和?ファズフェイスの回路をあまり変えたくないなー。
 ……ここはひとつ手動でやろうと。オリジナルの回路はそのままに、季節によって温度が変われば、トリマをまわして調整すれば良いではないか。程よいhfeのトランジスタ、それを正しく使うための定数。ただそれだけ。あとR1がaとbの二段構えになっているのは、トリマの抵抗を小さくしすぎても、トランジスタが焼けたりしないようにするための安全策だ。
 トランジスタの選定については別の記事で書く事にするが、ざっくり記しておくとhfe100前後のものを選んでおく。
 あとAC128などPNPゲルマを使うので、電池と電解コンデンサの向きに注意した。間違えてNPNの回路図で作らないようにしなければ。回路についてはここまで。
ケースやスイッチに付いて少し。
 今回、基板の固定には可変抵抗を利用する事にした。fuzzツマミを基板にハンダ付けし、そのツマミをケースに固定することによって基板も固定されるようにした。ファズファクトリーの時と同じ方法だ。ただし音量のツマミはオンオフスイッチ付きにしたので基板には固定せず独立している。フットスイッチはいらないのでないか、と思って省く事にしたのだ。ただ電源は切りたい気もしたのでスイッチ付きボリュームを採用した。ラジオのスイッチみたいに、ボリュームを絞っていくと音が小さくなって最後にカチッと電源が切れる。ライブで使う予定も無いしフットスイッチいらないかな、と思った。そうするとケースも廉価なものを使えてコストは大分抑えられるし。
 ……でも省いてみて気づいたがやっぱりスイッチはあった方が良いなと思った。トゥルーバイパスにしておかないと本来のギターの音量が分からないし、ファズを切ったときのクリーントーンと比べたくなったりするもんだと気づいたのだ。スイッチつけるとなるとしっかりとしたアルミダイキャストのケースにしないとならないし、そうなるとケースの開け閉めが面倒で基板のトリマをいじらなくなりそう。だったらトリマじゃなくボリュームのツマミをケースに追加して、さらにテスターの端子も外に出しとかないと……
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