エフェクターの基板以外の配線について

エフェクターの基板以外の配線をメモ。回路図もよく見かけるしパーツも手に入りそうだ。けど肝心な「エフェクターを箱に入れる」ところの解説がないよ!と思った事のある人は多いと思う。なぜ解説がないのか。それはどのエフェクターも、基板以外は同じだからだ(特殊なエフェクターは除く)。どんなエフェクターでもこの画像通りに配線になっているはず。

目次

基板以外の配線はほぼ共通

図の通り何も解説することはないのだけれどいくつか注意点を。

基板と呼んでいるものについて

ファズの回路などネットに多く出回っている。当然ボリュームなどはエフェクターによってまちまちだ。
ボリュームやスイッチなど含めたそのエフェクター特有の回路を作ることで基板が出来上がる。
どんな設計のエフェクターでも下記四つの端子は共通だ。

ギターからの入力がin、アンプへ出力するためのoutがある。あとは電源のプラスとマイナスの二つ(ちょっと雑な表現だけど)の合計四つの外部接続を持つのが基板だ。
基板の中身はファズなのかディレイなのかリバーブなのか、どんなエフェクターであれとにかく「ギター、アンプ、プラス、マイナス」の四つは共通なのだ。

スイッチの向きについて

スイッチの向きについて注意。端子が3×3なので向きを90度間違えないように。分からなかったらテスターでチェックしよう。
真ん中の列と端の端子をテスターに繋いでオンオフをしてみる。抵抗に変化があれば(抵抗が無限になれば)スイッチのオンオフだとわかる。

ジャックについて

ジャックについて。ギターのシールドケーブルの先端をみると黒い線があるはずだ。線より先のとがっている部分が音の流れ道。基板でいうところのINとOUTにつなぐ。線より手前の部分はGNDだ。ステレオ用のジャックを使う理由はここにある。ステレオ用のジャックにギターのシールドを挿すと、手前二つの端子がショート(接続)される。これをスイッチとして利用しているのだ。GNDがどこか繋がっていなければ電流は流れない。つまりオフになる。シールドを挿した時だけGNDが繋がる。

DCプラグについて

整流用のダイオード1N4001は間違えてセンタープラスのDCプラグを刺してしまったときの回路の保護用。というか家庭にあるAC/DCアダプターはだいたいセンタープラスなのだ。なのでプラスとマイナスが逆になる可能性は低くない。逆のを刺してしまった時に電流が流れないようにしてくれるダイオードはぜひ入れておこう。

ただし電圧降下があるのでエフェクターによっては音に影響を及ぼす場合もある。その点電池ならなんの問題もない。電池のスナップとLEDはオプションなので点線で表示したが、回路的には電池が安全だし安定かな。LEDを使う際は2K〜4Kぐらいの抵抗を間に入れる事。

この配線だとトゥルーバイパス時でもエフェクター側の回路は電力を消費し続けることになる。音が外に出入りしないだけで、無音のギター(?)に裏でファズがかかりっぱなしとか?ずっとこの配線でやってきたけど何か間違ってるのかな。
間違ってたー!基板のGNDをLEDのマイナス(カソード)側と同じところに接続。これでスイッチで電流の遮断ができる。
※2017/1/9更新
画像の「電池スナップの黒いほう」と「1N4001のGND側」を修正しました。基板のGNDをスイッチの正しい位置に接続し直しました。現在の画像が正しい配線です。

サウンド・クリエーターのためのエフェクタ製作講座

こちらの本はおすすめ。一般的な電子回路の入門書はいくらでもあるがエフェクターを解説している本は少ない。回路図通りに部品をつなげるだけなら誰でも作れるしその手の本は多いが、動作原理について色々解説(著者の推測とか)されていて面白い。

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